見立て七夕と八方刀痕の器 、出品作品 其の四

後藤です。

展覧会出品作品 其の四

鎌倉彫 平皿 八方刀痕 九寸「朱/黒・錫ぼかし」

硝子の練粉 平皿 八方刀痕 九寸


こちらは先日ご紹介した平皿の九寸(約27センチ)の大きさです。

こちらは一つくらいは、錫を使わずに鎌倉彫の代表的な塗りである朱の乾口塗りで仕上げても良いかと思い、そのように仕上げました。

こちらの塗りに使用した朱の粉は、現在は製造元自体が存在しないもので、戦前から取ってあったものを使用しました。

時間がたつととても良い色になります。


話によると、戦時中は朱の粉を土の中に埋めて戦火を逃れようとしたそうです。

もっとも、鎌倉は戦火にのまれる事はなかったそうですが、終戦の2週間前に後藤家も隣接する八幡宮に延焼しては困ると、取り壊しにあったそうです。

そういった歴史を朱の粉も土の中で聞いていたのかもしれません。


同じく「黒・錫ぼかし」はいろんな方からコレは何で出来ているのですか?という質問を受けました。

周りに撒いた錫の効果で不思議なものに見えたようです。

「硝子ですか?」という質問も随分受けました。

改めて写真で見ると確かに漆っぽくは無いかもしれないですね。

同じ仕上げでも大きさによって違った見え方がするのも面白いです。


最後に、「硝子の練粉」はNHKの番組に出たことも有り、かなりの方から反響をいただきました。

このお皿でいつかフレンチもしくはイタリアンを頂きたいです。

これを作るきっかけになった「漆器はナイフとフォークが使えないからな~」というひとことを呟いた方にもご覧いただけました。

今後、ご自身のレストランでもお使いになりたいとの事でした。


楽しみにお待ちしております。


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