後藤です。
先日、少し話題に触れました私の曾祖父「後藤斎宮」作のお盆の修理の写真です。
お盆をお持ちになった方が80代半ばで、その方のお父様がお求めになったものだそうです。
およそ100年は経っているというお盆ですが、毎日の生活の中で生き続け、縁の手で持つ辺りは漆も剥げてしまいました。手繰りの非常に軽い木地に味わいのある菊紋様の彫刻のお盆は、「他の物には変えられない」と塗り直しにお持ちになりました。
キレイになったお盆をご覧になり、「これでもう百年使えるわ」と喜ばれたのを見て私も嬉しくなりました。
鎌倉彫に限らず、漆器は塗り直しが出来ます。
色も変えることも出来るので、それまでと違ったものに生まれ変わる事も出来ます。
また、万が一割れてしまっても漆で貼り直して塗れば修理個所はほとんど分からなくなります。
もし、使っていない古い漆器をお持ちの方はもう一度、生き返らせて日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
塗り直しまでしなくとも、拭き漆(漆を薄く塗ってふき取る)をするだけで色艶が蘇る事もあります。
修理について分からないことがございましたらば、どうぞお気軽にご相談下さい。
品物の状態とご予算により最善の方法をご提案致します。
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